シルヴィ・ギエム ファイナルツアー
生ギエムは素晴らしかった。
観に行ってよかった。
実はチケットを買うかは迷いました。
もともとギエムのファンというわけではなかったし、
時々目にする、ギエムの厳しく凛々しい発言もあまり好ましく思ってなかった。
クラシック・バレエが大好きな私なので、
こんなに美しくて綺麗なクラシック・バレエを、ギエムはもう、美しいとは思ってないのかもな…と思うとそれも寂しかった。
だから、観に行くのはどうしようかと迷ったのですが。
ヌレエフが生きていたら、きっと観に行くだろう。
ギエムの引退ツアー、ヌレエフは観に行くよね、絶対。
…そう思ったので、チケットを買った。
結果、観に行って本当によかった。
ギエムの凄さと素晴らしさがよくわかった。
踊ることで、全てを表現している…
これまでの、生のギエムの踊りを観ていなかった私が
あちこちで見聞きしたギエムのことは、
目の前のギエムから感じたものと比べたら
チリに等しい。
よかったなー、ほんと観に行ってよかったとしみじみ思う。
だって、行っていなかったら、
きっと私はギエムの素晴らしさがわからないまんま、この先バレエファンとしての人生を送ってたんだよね。
あーオソロシイ。
ぎりぎりセーフ。
「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」
振付~フォーサイス
東京バレエファン団
すみません…コンテンポラリーの良さを私がまだよくわかってない…
あまり感想が出てこない…
「TWO」
振付~ラッセル・マリファント
シルヴィ・ギエム
なんで、あんな広い舞台での、あんな狭い空間だけでの動きで
こっちをこんなに感動させられるんだろう。
ギエムのむき出しの魂を見せつけられたようで、もう、ただびっくり。
「ドリーム・タイム」
振付~イリ・キリアン
東京バレエ団
冒頭、音楽もない中で踊る3人。
音楽がないのに何で動きを合わせられるの??!!
すごい~
舞台美術も衣装も好みでした。
私の印象は、ここは古い土蔵、そしてうごめく美しい土蜘蛛。
たまにこんな風にのめりこんで観られるコンテンポラリーもある。
「ボレロ」
振付~モーリス・ベジャール
メロディ~シルヴィ・ギエム
なんでしょうねぇ、踊りを観ながら、その向こう側のベジャールの存在をひしひしと感じました。
受け継ぐとか、表現とか、魂とか、
振付家とダンサーの想いが一体になったようなものを感じたような気がして
観てたら涙が溢れてきた。
こんな風に泣いたのは生まれて初めてかと思う。
素晴らしかったです。